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舞台用語「尺貫法」について
皆さんは「尺貫法」をご存じですか?
「尺貫法」とは、長さや面積・重さ・体積などの単位の一つで、「尺」は「長さ」、「貫」は「質量(重さ)」の基本単位です。
舞台に関わる仕事では、「ミリ」「センチ」「メートル」とあわせ「寸(すん)」「尺(しゃく)」「間(けん)」を用いる場面が多々あります。
そのため、舞台担当や大道具スタッフが使用するスケール(メジャー)は、メートルと尺寸がどちらも表示されています。
上の段が尺寸表記、下の段がメートル表記です。
仮設のステージなどを作る時に使用する平台のサイズも尺貫法です。
主な平台のサイズは以下の通りです。
※×(かける)を使うからと言って計算するわけではありません。
設置したいステージサイズにあわせ、様々なサイズの平台を組み合わせて使います。
例えば、「7272mm×3636mmサイズのステージを使いたい」と言われた場合、いくつかの組み合わせが考えられます。
◆6×6サイズを8枚使用する方法
7,272mm方向→6尺×4枚/3,636mm方向→6尺×2枚
◆4×6サイズを12枚使用する方法
7,272mm方向→4尺×6枚/3,636mm方向→6尺×2枚
◆3×6サイズを16枚使用する方法
7,272mm方向→3尺×8枚/3,636mm方向→6尺×2枚
それぞれの方法にメリット・デメリットがあり、単純に枚数が少ない方が良いという訳でもありません。その場の状況にあわせ、適切な方法を選択します。
平台は一例ですが、他にも図面作成時や舞台での作業時など、様々な場面で尺貫法が活用されています。これから舞台の仕事に携わりたいと思っている方は、身に付けておくと便利です。