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SAPPORO CITY JAZZ 2020
国内でも最大規模のジャズフェスティバル“SAPPORO CITY JAZZ”が今年も開催されました。2018年以降、それまで大通公園だったメイン会場を劇場へと移し“THEATER JAZZ LIVE”として多くのジャズファンを迎えています。
その音響仕込みの様子をご紹介します。
THEATER JAZZ LIVEでは、通常の客席を使用せず、本来ステージとして使われている場所に、仮設のステージや客席、飲食ブースなどが設置されます。
そのため、普段はステージ上に這わせているケーブル類を、ケーブルピット(ケーブルを床下に収納するための溝)に落とし込む作業からスタートします。
メインステージのスピーカーは、Main30台、Fill9台、Sub7台で構成しました。軸となるMainスピーカーはより慎重に、吊りトラスからスケールを下げ、それぞれ地面からの高さや角度を合わせます。
他にも、仮設の客席を囲むようにスピーカーを設置しました。
これらのスピーカーは、主に空間づくりに力を発揮します。仮設客席が設置された場所は、音が反響しにくいデッドスペースなので、各スピーカーから残響音を出し、通常の客席と同じような反響を再現するなど、大事な役割を果たしています。
今回のイベントでは、71台のスピーカーが活躍しました。
なかなか骨の折れる作業ではありましたが、とても貴重でやりがいのある催しです。