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スチールデッキについて
2021年2月。
札幌文化芸術劇場で、hitaruオペラプロジェクトのプレ公演として「蝶々夫人」が行われました。
基礎舞台として、ステージ中央に大きなスロープを組み立てました。
その工程をご紹介します。
hitaruには、スチールデッキという部材があります。
框(かまち)に鉄骨を使用した物で、木製の平台より耐荷重が強く、スチールデッキに挿し込む単管パイプの長さを変えることで高さも自由に調節できる優れものです。
サイズは、6×6・4×6・3×6・2×6・3×3があり、スチールデッキ単体での高さは5寸です。
滑らかなスロープ状の舞台を作るためには、角度を自由に変えられるジャッキベースを使用し、スチールデッキに挿し込む単管パイプの長さを調整します。
スチールデッキを組むのに必要な部材です。
このジャッキベースは、角度が変えられます。
このように、ジャッキベースに単管パイプを挿し込みます。
高くしたい側の角に角度調整可能なジャッキベースと単管パイプを挿し込みます。
高さに応じて、さらに長い単管パイプを用意し、同様の作業を繰り返して大きなスロープを作ります。
スロープのスタート地点(赤い部分)は床面との間に隙間ができてしまうので、木材などをはめ込んで段差が出ないようにします。
スチールデッキは非常に重いので、些細なことでも大きなケガや事故に繋がります。そのため、連結ボルトをしっかり締めるなど、細心の注意を払いながら作業します。
今回はスロープの作り方をご紹介しましたが、もちろん、角度を付けずにステージを組んだり、キャスターを使って移動可能な舞台セットも作ることができます。